タイトル

管理・統制の中心で、自由を叫ぶ

−雑誌『SEVENTEEN』の制服関連記事1968-2016−

The School Uniform and the Controlled Freedom:

A Study of Teenager’s Discourse in SEVENTEEN 1968-2016



【目次】


第1章　序論
1-1　なぜこのテーマか
1-2　本論文で明らかにすること
1-3　先行研究
1-4 本論文の構成


第2章　制服の歴史とその社会背景
2-1　近代教育のはじまりと制服（1800年代）
2-2　セーラー服と新教育（1900年代前半）
2-3　落ちこぼれと変形制服（1960年代）
2-4　学園紛争と没個性（1970年代）
2-5　管理教育とブレザー型制服の誕生（1980年代）
2-6　コギャルブームと制服（1990年代）


第3章　雑誌『SEVENTEEN』にみる「自由」
3-1　時代区分
3-2　ファッションとして扱われない制服（週刊『セブンティーン』時代）
  3-2-1　制服かえて！男女交際許して！校長先生私たちに自由をください　
  3-2-2　学生だからガマンしてるんです！
  3-2-3　通学ルック
3-3　実用性と個性の表出
  3-3-1　学校で困ったときの切りぬけテクニック集　エンジョイ！スクールライフ(1988)
  3-3-2　新学期だもん、ピカッと光っちゃおう制服のおしゃれ学(1989)
  3-3-3　巻頭総力大特集 新学期の恋のために(1990)
  3-3-4　９１女のコ白書(1991)
  3-3-5　生徒のホンネVS先生のホンネ(1992)
  3-3-6　みんなやってる通学おしゃれワザあり大公開！(1994)
  3-3-7　スカート(ひざ上)ソックス(ひざ下)10cmがベストバランス！(1995)
  3-3-8　めちゃ2イケてる　制服美少女Lesson！(1998)
  3-3-9　ヤセてみえる！小顔になれる！春制服の黄金バランス＆テク(1999)
3-4　カタログ化する制服関連記事
  3-4-1　女子高生最強装備(2000)
  3-4-2　春の制服アイテム『かわいい?』カタログ(2001)
  3-4-3　春制服★人気15ブランドHAPPYカタログ(2002)
  3-4-5　最新!最速!大人気☆制服ブランド・カタログ(2003)
  3-4-5　制服?春いちばん♪(2004)
  3-4-6　春だ 新学期だ 制服だぁ〜!!スクールばんざい?(2005)
  3-4-7　超便利 春制服☆選び方完全ガイド(2006)
  3-4-8　上級生のリアルSchoolライフに密着!!(2007)
  3-4-9　ST?リアル制服着こなしテク(2009)
  3-4-10　新学期、女子高生の王道はコレでキマリ!!THIS IS JK!!!!(2010)
  3-4-11　JK新学期うぃる！！(2011)
  3-4-12　キャラ立ち制服　最強ルール(2012)
3-5　清楚系の流行
  3-5-1　学年別清楚SCHOOLStyle(2013)
  3-5-2　現役JKモデル全員集合！制服スタイル宣言！！(2014)
  3-5-3　“こうなりたい”別?高校デビュー通学スタイルPLAN(2015)
  3-5-4　新学期なりたいキャラ別　制服スタイルLOOK BOOK(2016)


第4章 考察
4-1　『SEVENTEEN』にみる、「自由」
  4-1-1　校則をかいくぐる「自由」
  4-1-2　同世代の「STモデル」
  4-1-3　毎年発売されるブランド制服
   4-1-3-1　 着るだけで「勝ち組」になれる
4-2　今後の展望


参考文献


概論

本論文では、学生制服（以下制服）を自由にコーディネイトできるおしゃれの1つだと捉えている女子学生の目線を、
雑誌『SEVENTEEN』から読み解き、管理・統制下における「自由」について考察する。
制服とは本来生徒を管理・統制するための1つの道具に過ぎず、「自由」や「個性」などを表現するものではない。
「服装の乱れは心の乱れ」として、「自由」を謳う生徒を厳しく取り締まってきた。
しかし、変形制服の流行によってブレザースタイルという新たな制服が出来上がってからというもの、制服はファッション誌に取り上げられるようになった。
その中でも、歴史的に長く、現在まで発刊し、売り上げナンバーワンの『SEVENTEEN』を、本論文では取り上げる。
そこには、制服の着こなしによって他人からの評価が変化することや、ある種の固定観念が存在していた。
教師が生徒を見た目で判断していたのと同じように、学生たちは制服のおしゃれさや見た目の良さが、自分の価値や個性に直結すると考えており、
その見た目の良し悪しで学生生活そのものにまで影響を及ぼすと考えていることがわかった。


Summary

The purpose of this study is to discuss the freedom under the controlled in terms of the school uniform.
One of the teenager’s fashion magazine, named SEVENTEEN can read the teenager’s viewpoint that free coordinate and personality is expressed wearing the school uniform.
The school uniform is nothing but one of the item to control and manage the student and it should not be thought it is expressed freedom or character.
The teacher applied pressure on them who want to be free under the belief that “Messy appearance, messy mind”
However, the school uniform picked up fashion magazines for teenagers by the blazer style was born.
This style is substitute to prevent the existing school uniform from being untidily dressed.
For the survey, I research the school uniform articles of SEVENTEEN because it is published the present time and it has a long history and a large circulation.
It said the dress school uniform is changed evaluation from others and there is a stereotype.
Students think in the same way as teachers judged in appearance as the dress uniform is directly linked to your own value and personality,
and furthermore, students think looks good and bad influence their school life.


TOP