第1章 序論
1-1 なぜ男女の関係なのか
1-2 なぜディズニープリンセス作品なのか
1-3 先行研究
1-3-1 ステレオタイプとディズニー批判
1-3-2 ディズニープリンセス作品に関する先行研究
1-4 アプローチ
1-5 本論文の構成
第2章 ディズニーにおけるプリンセス作品
2-1 「ディズニー」とは
2-2 ディズニーの歴史
2-2-1 ウォルト・ディズニー誕生とその少年時代
2-2-2 アニメーターの仕事
2-2-3 アニメーション革命と戦争
2-2-4 テレビ番組とディズニーランド建設
2-2-5 ウォルト以降
2-3 ディズニープリンセス
2-3-1 ディズニープリンセスとは
2-3-1-1 ディズニープリンセスの登場と展開
2-3-1-2 ディズニープリンセスと消費者のその後
第3章 『白雪姫』キャラクター男女関係解体
3-1 解体方法と注意点
3-2 『白雪姫』
3-2-1 作品概要・あらすじ
3-2-2 人物紹介
3-2-3 原作との比較
3-2-4 キャラクター解体
3-2-4-1 キャラクターの外見
3-2-4-2 キャラクターの性格
3-2-4-3 各シーンにおけるキャラクター男女間の行為
3-2-4-4 『白雪姫』キャラクター男女関係まとめ
第4章 『シンデレラ』キャラクター男女関係解体
4-1 作品概要・あらすじ
4-2 人物紹介
4-3 原作との比較
4-4 キャラクター解体
4-4-1 キャラクターの外見
4-4-2 キャラクターの性格
4-4-3 各シーンにおけるキャラクター男女間の行為
4-4-4 『シンデレラ』キャラクター男女関係まとめ
第5章 『美女と野獣』キャラクター男女関係解体
5-1 作品概要・あらすじ
5-2 人物紹介
5-3 原作との比較
5-4 キャラクター解体
5-4-1 キャラクターの外見
5-4-2 キャラクターの性格
5-4-3 各シーンにおけるキャラクター男女間の行為
5-4-4 『美女と野獣』キャラクター男女関係まとめ
第6章 考察
6-1 ディズニープリンセス作品にみる男女の関係
6-1-1 行為での性別の有無と逆転
6-1-2 夢と願望のすれ違いによる恋愛プロセスの不在
6-2 反省と今後の展望
巻末付録
参考文献一覧
参考DVD・URL
【概要】
我々は無意識のうちに様々なステレオタイプによって物事を判断しがちだ。
その例に「男らしさ」や「女らしさ」があり、更に私は、男女を見ると
「恋愛関係」があるものとして捉えがちである。本論文では、ステレオタ
イプにとらわれている状態を捉え直すことを目的とし、ステレオタイプに
とらわれるとは一体どういうことか、またその問題を考察する。
題材には、ステレオタイプで人物や物語が描かれ、私を含めた多くの人々が
魅了されているディズニープリンセス作品を扱う。まずは画面上で確認できる
内容を把握し、その上でステレオタイプや、これまでなされてきた批判では語
ることのできない男女の関係を探る。
扱った作品はラブストーリーとして受け入れられているが、実際には両方向
からの恋愛のプロセスはほとんど描かれていない。なぜなら、彼らにとって相
手は、物語の最後に叶う夢や願望を叶えるために存在していながらも、それら
は必ずしも恋愛を望むものではないからである。また脇役の間には性別が消滅
することが多い。ステレオタイプはこれらを見えにくくし、描かれていない意
味を追加させる。