きぬ
~第1回、第2回発表振り返りレポート~

 初めに、第1回の発表について振り返りたいと思う。4月29日に更新したブログ(リンク)にもあるように、 私は大学2年生から今までずっとファンであるSUPERJUNIOR(K-POPアイドルグループ)のイェソンについて発表した。 第1回発表についてはただのイェソンのプロフィール紹介になってしまった。イェソンについて詳しく発表することで、 「私がイェソンのことをどのように好きで、どこに関心を持っているのか」を皆が察知してくれるのではないかと思っていた。 この時点では「自分の関心のあること」に重点を置きすぎてしまい、自ら内面について話そうという考えに至らなかったのである。 そのため、結果的にはとにかくイェソンについて分かりやすく伝えることに従事してしまったように思う。 そうすることで一切自分の内面について触れられていない発表になったことが最大の反省点である。ただ単純に関心のあるもの に触れたとしても表面的な自分しか皆に伝えることができなかった。

 次に第2回発表についでである。前述した反省点を頭に入れ、第1回発表のときよりも自分について知ってもらおうと思い、 「今回の発表では自分について重点を置いた発表にしよう」ということを目標にして発表の準備に取り掛かった。この発表では 「自分がどのようにイェソンのファンをしてきたか」について述べた。「イェソン本人」が中心だった発表を 「自分が今までしてきたこと」に目を向けることで内面に触れることができると考えていた。しかし、ただ「ライブに行って こんなことがあった。」といったようにただイェソンのファンとしての活動をなぞっただけであり、聞いている方からすると 「それで?」という印象しか残らないような発表内容になってしまった。また、最後の先生からの講評で「第1回の発表から 何も変わっていない。」と指摘されたのだが、そのことについて言われて初めて気づいたということが今回の発表において最大の 反省点となっている。それどころか、それまで自分の行動について取り上げた分、「自分の内面にも目を向けている」と満足して いたのである。自分の中で「自分の発表に疑問を持つ点はないか。」という考えに至らないのである。先生に指摘されるまで気付 かなかったということも、このように「自分の発表について疑問点はないか」について考えることを怠った結果であると考えている。


 このような点を改善するためにも、「とことん自分に疑問を持つ」ということが大切であることを実感した。 「自分はコレが好きだ。」と思っても、それだけで考えることをやめるのではなく、「なぜ好きなのか?」 「なぜこんなに長い間好きなのか?」とひたすら疑問を持つのである。私はこの作業を怠った故に「自分の内面」、「自分の切実なこと」 に踏み込むことができなかった。「切実なこと」に踏み込まずに妥協してテーマを決めても結果的には薄っぺらなものに なってしまうのではないだろうか。また、「切実なこと」についてしっかり考えない限り、明らかにしたいことが明確に見えてこない のではないかと考えている。今回の発表に関しては、ある程度考えたつもりになり、「このぐらいでいいか。」といった変な線引きをしてしまっていた。

 また、発表をする上で足りなかった点として、私がK-POPを好きになったきっかけなど、根本的なことについて 目を向けなかったということが挙げられる。発表後の質疑応答にて<もこ>に「なぜK-POPが好きなのか?」と聞かれたときに 答えられなかったことが印象に残っている。その場では「ブームに乗って今まで好きだった」と自分でも釈然としない感じで 答えてしまった。自分では「こんなものではない」と思っていながらもうまく言葉にできないような、とても悔しい思いを したことを覚えている。それからというもの、時間があれば「自分はなぜK-POPが好きなのか?」について考えるようにしているのだが、 現在でも明確な答えが出せていない。好きになったきっかけはブームだったとしてもここまで入れ込んだ理由が何かあるはずである。 このK-POPを好きになったきっかけに限らず、今後はとにかく自分自身に疑問を持ち、気持ちの根元の部分まで掘り下げるということを習慣づけていかなければならない。

 そのことを実現するために、とにかく周りの人たちに自分の意見を素直に発信していくことが必要不可欠である。 先生から「自分の言葉が相手に響くかどうかは自分の中から出てきた言葉かそうでないかによって決められる。」 というお話を聞いたときに、私が今までしてきた発表は「自分に1番近い言葉」をただ単純に並べるだけの作業のように思えた。 例えば発表において、自分の中でしっくりこない言葉でも「言いたいことに1番意味的に近い言葉」を選んでいたのである。 「近い」というのも「できる限り思考する上で使う体力を消耗したくない」という怠惰な考えからきたものである。 昔から悩んでいても考えが行き詰ると自分の中で完結させてしまっていた。今後はとにかく「変に思われるかもしれない。」 「間違ったこととかもしれない。」といったような心配はやめて、積極的に発言していきたい。そのためにも遠慮を捨て、 わがままだと思われるぐらいに自ら意見を言いにいく体勢にする必要がある。結果的にその場で自分の考えに対する 皆の意見を吸収することで卒論に必要な知識や、進めていくうえでの貴重な意見を得られるチャンスを自ら作っていけることに 繋がると考えている。

 また、この2回の発表を通して自分には語彙力が少ないことを改めて感じた。K-POPが好きな理由を述べる時に顕著に 表れている。ただ語彙力の不足に拠るものではなく、考えることが足りないということも承知しているが、現在の私の中では 考えるうえで語彙力が必須になってくるからだ。先ほど述べた通り、自分の考えていることを的確に表せるだけの語彙力を 持ち合わせていない。今まで自分が発表や普段の活動についてどのように考えてきたかを思い出してみると、何回か考えて みても結局同じような結論に行き着いていた。そして「この考えに何回も行き着くということがこれを結論としてしまって いいのではないか。」と自己完結してしまっていた。もちろん考えることに対する貪欲さも足りないことも分かっているのだが、 語彙力をつけることで何か変わるのではと感じている。先生の講評でも「本を読むことが必要だ」とのアドバイスをいただいた。 今までを思い返してみても、読書量が圧倒的に足りない。自分の卒論を執筆するにあたって必要となる学術的な知識を身につけるためにも、 今後はとにかく「本を読んで知識を増やす事」に尽力したいと考えている。

 そして、これからはゼミ活動において主観的な立場から抜け出さなくてはならない。今回の発表後、先生から 「あなたは脊髄反射的に反論している。」との指摘を受けた。ディスカッションの場でも自分の中で「違う」と思った意見に対し、 「その人はどう考えているのか」など深く考えずに次の瞬間には反論しているのである。自分でもわかっているのだが、 どうしても止められないことであった。そして、「それはとてももったいないことだ。人の意見を吸収するチャンスを自ら潰す ことで、自分の意見を強化できない。」ともアドバイスしていただいた。今後は「違う」ものと判断したとしても一度自分の中に 吸収し、深く考えて発言していくようにしたい。「脊髄反射的に反論している」ことについての話を聞き、半ば諦めていた自分の 癖について今後ゼミ活動を行なっていくにあたって確実に足枷になるということに気付いた。そのためにも今までよりも周囲に 積極的に呼びかけ、自分の考えをアウトプットする機会を多く設けていく必要がある。「脊髄反射」を抑える練習にも、 まわりのゼミ生の意見を吸収していくチャンスという意味でも、とても重要な時間である。この2度の発表を通してようやく 、論文をはじめとしてゼミの活動は1人では決して成し得ないことだと認識できたように思う。だからこそこれからは、変な遠慮を せずに、まわりのゼミ生たちに頼っていきたい。