このゼミは私たちゼミ生が各自にとって切実なテーマを見出し、卒業論文を書くことを目的としています。

 卒業論文を書く上でまず重要なのは、論文のテーマが自分にとって切実であり、本当に書きたいと思えるテーマである
ことです。 自分にとって切実なテーマでなければテーマについて深く考え、向き合っていくことはできません。
“卒業論文として書きたいテーマとは何か”を考えていく過程もゼミの活動に含まれます。

 次に、メディア論的なものの見方で考えることが重要となります。私たちは一年次からメディアについて学んできました。 「メディア」と一言でいってもテレビや新聞などのいわゆる「マス・メディア」だけではありません。 私たちのものの見方を
枠付けるあらゆるものがメディアとして考えられます。
 私たちが受けてきた長谷川先生の講義では、外に落ちているものを拾ってきてそれを題材とした寸劇を自分たちで作り、 「名刺ではない名刺」という名目で、普段使われている紙の名刺からはなれ、 自分にしか作れない形の名刺、 その名刺にしかできない渡し方を考案したりしました。 これらの取り組みを通して、自分が囚われている考え方の枠組みに気づき、
そこからさらに新たな枠組みを作ることを実践してきました。
 物事を考えるとき、普段私たちは気付かないうちに存在する様々な考え方の枠組み(ある固定した見方)の影響を受けています。 自分が囚われている枠組みについて考え、認識し外側から俯瞰し、他と関連づけて多面的に考えていくことが
メディア論的な見方だと考えます。

 最後に、ゼミというひとつのチームで卒業論文という目標に向かっていくことが重要となります。
 卒業論文を執筆する実質的な作業はあくまで個人的なものです。しかし、論文の執筆をゼミ生一人一人の独立した作業にするのではなく、 グループワークによって互いを刺激し合うことで個人の論文がより多角的な視点をもつものとなります。 またそれをゼミ生全員で共有することでグループそのものの取り組みをより向上させることができます。

 以上のことを、私たち長谷川ゼミ生は目的を達成するための土台として考え、ゼミ活動に取り組んでいきます。