こちらのページでは、各ゼミ生の卒業論文への取り組みやテーマが前期と後期でどのように変化したのか、分かりやすくまとめました。


<テルミン>

【前期】 社会のあらゆる所に浸透しているジェンダーや性を、大きなテーマにしていこうかと考えています。本を読んだり、人と話したりして知識を付け、切り口となる題材を見つけています。


【後期】 レズビアンという女性同士の関係性の中に、「男らしさ」や異性愛の型が持ち込まれている、あるいは持ち込まれているように見えることについて仮説を立て、検証を行います。具体的な作品からレズビアンがどのようなイメージで描かれているのかを考察したのち、わたしがこれまで実際に接してきたレズビアンと比較し、考察を進めていきます。

<みーこ>

【前期】 マーケティング戦略とメディア論の2つの視点を持って取り組みたいと模索中です。キーワードは、流行・ミーハー・消費社会・広告・宣伝・現代のマンガ市場など。


【後期】 「ミーハー」という言葉をテーマにしています。この言葉がどのように誕生して、どんな人に向けて使われてきたのか探っていきます。またミーハーをはじめ、言葉のレッテルを人に貼ることで人をグループ化させ、区別していると思います。なぜ、このようなことが行われているのか論文を通して考えていきたいです。

<コウノ>

【前期】 まだはっきりとした軸はたっていませんが、いまのところ人間の抱く「理想論」というものに惹かれています。それに「ヌード」や「ユートピア」というキーワードを用いてアプローチしたいと考えています。その他「物語論」「展示空間」などにも興味があります。


【後期】 人の抱く裸体観とはどのようなものかを明らかにするために、近代のヌーディズム運動を取り上げて考察しています。国や団体によって様々な主義主張のあるこの運動が、一体どのように実践され、受け取られたのか。まずは歴史を追ってその変遷を確認しつつ、最終的には現代日本におけるヌーディズム運動の実情に言及したいと考えています。

<かおりん>

【前期】 まだ大まかなものですが、わたしにとって大切な存在である「疑似家族」に関連した卒論テーマを考え中です。家族とはなにものなのか、疑似家族はなぜ「疑似」と見なされるのか、人と人とのつながりを考えます。現在は「家族社会学」に関連のある文献にあたっています。


【後期】 自分が家族というものに対して抱いている圧倒的なプラスイメージが一体どこからきたものなのか、家族のイメージについて考察することを卒業論文執筆の目的としています。そのために、プラスイメージとしての家族団らんの場、食卓に注目し、食卓の置かれるリビング・ダイニングの調査を通して、家族イメージについて論じてゆきます。二週間実施したコレクティブハウス(北欧を発祥とする集合住宅のこと。それぞれ独立した専用の住戸は確保しながら、キッチンやリビング・ダイニングなど住人共用のスペースを持ち、生活の一部を共同化するもの)への住み込み調査のまとめと考察、その報告を論文の主軸とします。

<ウエダ>

【前期】 卒業後の進路に関わりのあるジャーナリズムについて調べながら考えています。今は本を読めば読むほどわからないことや不安になることばかりです。自分が「立派な」ジャーナリストになるためにはどうすればよいのか。ジャーナリストに必要な倫理とは何なのか、ふとした拍子にいつも考え込んでしまいます。


【後期】 地域メディア、地元に根差したメディアがどのように機能しているのか、筆者の地元千葉県の放送局、千葉テレビを中心に検討していきます。千葉テレビが番組の中で千葉県の出来事をどのように取り上げ、また取り上げなかったのかを確認しながら、千葉テレビの地域メディアとしての機能を明らかにします。

<カマタ>

【前期】 自分が今まで書いてきて、これからも書いていくであろう漫画をテーマに卒論を書く予定です。自分の描いているものが一体何なのか、どうしていけばより良い漫画が描けるのかを、卒論を通して知りたいと思っています。自分が漫画の何について論じたいのかを探している最中です。現在は「パロディ」や「二次創作」という造語について本を読んだり、調べたりしています。


【後期】 同人誌におけるパロディの扱われ方をテーマに卒論を書いていきます。通常、批評性を持って使われるパロディが、同人誌においては批評性が排除されて使われていることに着目し、同人誌の世界で、パロディという手法がどのような意味合いで使用されたり、どのように認識されているのかを論文を通して考えていこうと思っています。

<きーにゃん>

【前期】 私は他の10年度生と違い2年かけてゼミに在籍し来年卒論を書くので、今年は「デジタルストーリーテリング」という映像作品を制作します。来年はクラブ・ダンスミュージックで卒論に挑みたいと思っており、今年は映像作品だけでなく来年につながる準備もしていきます。現在、フィールドワーク中心だったクラブ・ダンスミュージックカルチャーへのアプローチから、数少ないクラブカルチャー専門書などを探し読んでいます。そして同時に社会学や文化社会学の本を読むことで別の視点からクラブ・ダンスミュージックカルチャーを見ようとしています。ゼミHP上でクラブ講座についての連載も始めます 。


【後期】 前期から自分がどういう作品を作りたいかについて考え、発表してきました。クラブ・ダンスミュージックカルチャーが何故ここまで好きなのかを考え、発表していくなかで、幼少期から13年間深く関わってきたクラシック環境が自分の中の1つの基準となっていることに気付きました。そこで、夏合宿以降はクラシック環境と自分の関係を見つめ直す取り組みに励んできました。デジタルストーリーテリングでは、クラシック環境に深く関わってきたことで受けた影響から自分の考え方がどのように変化し、クラブ・ダンスミュージックカルチャーが好きな今の自分に至っているのかという点にポイントを置き、これからは実際に作品を制作するための作業に入っていく段階です。

<ふーみん>

【前期】 テーマの領域も定まっていないので、自分の興味のあることについての本を読んだり、出かけたりしながら探っています。早くこの遅れを取り戻すべく、日常のいろいろなことを卒論と関連付けて考えるようにしています。


【後期】 筒井康隆原作『時をかける少女』の小説・映画・漫画作品から、「時間の表象」について論じ、時間を意識させるものは何なのかを考察していきます。作品論として扱うのではなく、シーンを個別に切り出して、そこに見られる時間の表象を一つ一つ見ていきます。

<ムロミツ>

【前期】 まだ決まってませんが、自分の人生を決定づけた「西川貴教のオールナイトニッポン」について取り上げたいです。いろんなラジオ番組を聞いてきた中でなぜ自分がこの番組を特別視していたのか。他の番組との違いはなんだったのか。また、ラジオ史の中で見るとどのような特徴をもっていたのかを調べていき、独自のラジオ論を展開していきたいと考えています。しかし、まだ西川との距離が上手くつかめておらず、自分を見つめなおし中です。


【後期】 ダメ人間をテーマに据えています。歌手のT.M.Revolutionである西川貴教を軸に、歌手としての彼のイメージとラジオでの彼のイメージを照らし合わせ、見えてくるものを調べます。また、ラジオでの彼とハガキ職人とのやりとりから、なぜ自称ダメ人間たちが彼のラジオに集まってきたのかを調べ、考えていきたいと思います。